11・30畜産危機突破緊急中央行動を終えて

農民連

野村農水大臣と岸田総理に聞いて欲しい六分の演説。1130農水省前デモ
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安全安心な国産牛乳を生産する会 金谷雅史

野村農水大臣と岸田総理に聞いて欲しい六分の演説 全文

千葉県の酪農家 金谷です。
まずは農民連にお礼を申し上げます。貴重な場をいただき深く感謝します。ありがとうございます。
 さて、野村大臣、農水の方々!今日は酪農ヤバいです、とお伝えしにきました。
最近、酪農業界のしんどさをよくテレビやネット、国会でも取り上げてくれますがこれほぼほぼホントです。しかし厳密に言うとすこーしだけ違います。それは今日もまた赤字が増えるってことです。我々自身が最前線で赤字を増やして牛乳を生産しているので何日か前のネットニュースを見ても過去のことなんです。北海道の1000頭飼っている大牧場社長が年間1億円の赤字だと言っていました。近所の家族経営の酪農家はエサ代の支払いが480万だ、また借入しないと、と一昨日言っていました。私んちは夏の電気代、燃料代がとんでもなくて来月の運転資金と合わせて200万借りました。
1日また1日と悪化しています。年を無事に越せない酪農家がほとんどです。クリスマスも金借りないといけない、モチ代も金借りないといけない。
いつ返せるかわからない増え続ける借金をし続けながら365日休みなく牛乳を搾ってます。辞めればいいじゃん、そう聞こえそうですけども辞めれないんです。増産せよの号令にしたがって牛舎立てたり機械買ったりしたから、辞めて返せる金額じゃないんです。

 もうそんなことを半年以上続けているんです。いつか底が来るだろう、いつかグっと乳価があがるだろう、子牛、成牛の販売の相場も戻るだろうと淡い期待をもっていましたが、ゆっくりと時間をかけてわかったんです。希望が見えません。
 来年3月から早期リタイヤとか焼石に水の対策金とか全くあてになりません。この冬を越せないのに来年自給飼料を作るなんて考えれません。チーズ作ろうって言われても設備投資なんてできません。需給ギャップがどうのこうの言っても今日の生活がままなりません。
 ただ、牛はエサをくれと言ってきます。搾らなければ搾ってくれと言ってきます。生きているんです。モノじゃないんです。
 ボロ儲けしたいと言っているんじゃない、ただ牛を飼って普通にご飯食べたいんです。もうそれが出来なくなってしまう。限界にきています。酪農ヤバいです。
 俺が思うに11月の乳価値上げも経営苦に効果がなく、年内で諦めて年始から廃業に向かう人が大量に出ます。残りは3月まで待ってから早期リタイヤを使って廃業を考える人も出るでしょう。今後継続できる牧場は1割に満たないと思います。
 断言します。このまま1年たてば需給ギャップは無くなるどころか足りなくなります。スーパーの棚から牛乳が無くなります。毎日の食卓から牛乳が消え、学校給食も牛乳は廃止となるでしょう。物価の優等生のあだ名も返上です。更に牧場が9割壊滅すれば当然ながら関係する業種も9割以上壊滅します。
牧場の従業員、獣医さん、エサ屋さん、機械屋さん、酪農ヘルパー、酪農協の職員、県酪連の職員、指定団体の職員、クーラーステーションの職員、集乳車のドライバー、動物用の薬屋さん、牛の種屋さん、削蹄士さん、検定員さん、コントラさん、農業高校畜産部の方々、乳業メーカー、酪農教育ファームの方々、などなど。俺は今言ったすべての人の顔を知っています。

この人らに謝ることしかできません。みんな仕事を失います。
もう一度言います!
酪農ヤバいです。酪農壊滅の危機です。
野村大臣、今すぐお金を落としてください。
でなければ、酪農の火を消した大臣として歴史に名をのこしますよ!
検討するではなく、今すぐにご対応ください。どうかよろしくお願いします。
 最後にこの場を借りておつたえしたいことがあります。
消費者の皆様!国産畜産物の値上がりにご理解いただきありがとうございます。
皆様の家計の苦しさは私共も同じです。ですが国民の食卓を守るため、また年末年始の牛乳廃棄問題を回避すべく引き続き消費拡大にご協力をよろしくお願い申し上げます。
ご清聴ありがとうございました。

「我慢の限界超えている」「酪農は壊滅の危機」 農水省前に子牛引き連れ緊急要請 農民連など
飼料や燃料などの資材高騰で畜産農家がかつてない危機に直面しているにもかかわらず政府が機能していないとして、「農民運動全国連合会」(農民連)と「国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会」(全国食健連)は11月30日、東京・霞が関の農水省前で、子牛などを引き連れた生産者とともに畜産農家が経営を継続できる緊急対策の実施を訴えた。...

チャンネル名:NK @humansystemさま より
許可を頂き、下記の動画を引用させて頂きました。ありがとうございました。